自重系トレーニングの効果とおすすめの種目

トレーニング

最近筋力が落ちてきたな。

ちょっとお腹ができたしダイエットしようかな。

若いときみたいに思い通りに体が動かないな。

そんな悩みを持つ方、これから筋力トレーニングを始めてみようかなと思う方にオススメなのが自重系トレーニングです。

自重系トレーニングはいつでもどこでもできます。

私自身、筋力トレーニング歴25年以上で、うち自重系トレーニング歴15年になります。

今ではマッスルアップ15回に、ヒューマンフラッグができるようになり、プランシェを習得中です。

自重系トレーニングによって得られる効果と、おすすめの種目について、トレーニングの実経験と多くの本から得た知識で紹介していきます。

自重系トレーニングの効果

機能的な体を手に入れる

自重系トレーニングを通して手に入れられる一番の成果は機能的な体です。

質の高い生活をする上で、またスポーツをする上で必要な、自分の思い通りに動く体が手に入ります。

自重系トレーニングでは一つの部位を特定して鍛えず、日常の動作に近い動きの中で、協働する筋肉を意識して行います。

使える体になるということです。

日本十種競技で優勝した経歴を持ち、〇〇の倒し方で有名な武井壮さんも機能的な体について語っていたことがあります。

「スポーツをする上で最も大切なことは、自分のイメージしたとおりに体を動かす技術を磨くこと。決めた場所に手を持っていく動作一つ、イメージとズレが生じている。」

といったニュアンスだった思います。まさにイメージ通りに動かせる機能的な体が重要だということです。

怪我に強くなる

自重系トレーニングは、負荷を調整しゆっくりと筋肉が成長していくため、腱や関節を鍛えることができます。

長引く怪我の多くは、これらの部位で起きるため、怪我の予防に効果があります。

パワー強化

パワーと聞くと、大きくてムキムキの体をイメージすると思いますが、細くて絞られた体にもパワーは宿ります。

これは、関節や腱を鍛えることで、神経系の機能が強化されるからです。

ポール・ウエイドが著書「プリズナー・トレーニング」の中で言っています。

真のパワーは、筋肉の大きさよりも関節や腱の強さから生まれる

ポール・ウエイド(2017年7月)「プリズナー・トレーニング」

この本は読み物としても純粋に面白いので、興味がある方はぜひ読んでみてください。

因みに普段ベンチプレスをやらない私も、55kgの体重で100kg挙げられます。

神経系の強化について詳しく知りたい方は【参考】筋力トレーニングで神経系を強化する方法を参考にしてください。

ダイエット効果

自重系トレーニングに限らず、筋力トレーニング全般にダイエット効果があります。

トレーニングによりカロリーが消費されるからです。

ランニングと比較すると、運動中の30分間ではランニングの方がカロリーは消費します。

ただ、筋力トレーニングで身につけた筋肉は、運動をしていない時間にもカロリーを消費するため、基礎代謝が上がります

同じ時間取り組むのであれば、ランニングよりも効果が高いと言えます。

筋肥大

望むのであれば筋肥大もできます。

筋肥大できるかどうかは総負荷量によることが科学的に証明されています。

総負荷量を上げるために強度、回数、セット数を調整し、筋肉が疲労困憊になるまで実施します。

自重系トレーニングで筋肥大しないと言う人は、この疲労困憊まで出来ていない可能性があります。

具体的には【参考】自重系トレーニングで筋肥大させる方法で紹介していますので参考にしてください。

ウエイトトレーニングとの比較

自重系トレーニング、ウエイトトレーニングそれぞれにメリット・デメリットがあるので、どちらを取り入れるかは自由ですが、簡単に比較してみます。

自重系トレーニングのメリット・デメリット

自重系トレーニングのメリットは、これまでに上げた効果の他に次のようなものがあります。

  • 基本的に自分の体があればできる。
  • 家、公園などどこでも出来て場所を選ばない。
  • スキマ時間にできる。
  • トレーニングジムまでの移動時間が節約できる。
  • お金がかからない。
  • トレーニング自体で怪我をしにくい。

一方で考えられるデメリットは以下のとおりです。

  • 特定の部位強化には不向き。
  • 筋肥大を目的にすると技術が求められる。

ウエイトトレーニングのメリット・デメリット

メリット

  • トレーニングジムに行けば周りから刺激が得られる。
  • 特定の部位を鍛えられる。
  • 筋肥大の効果が得られやすい。

デメリット

  • 過負荷による怪我のリスクが高い。
  • 器具を購入するか、ジムに通う必要があり、お金がかかる。
  • 実施できる場所が特定される。

トレーニング種目

筋肉は協働して動くため、この6種目でほとんどの部位が鍛えられます。

6種類のトレーニング

①プッシュアップ(腕立て伏せ)

胸筋を中心に、上腕、前腕、脊柱筋等々、上半身のほとんどに効果があります。

片手腕立てを最終の目標にします。

片手腕立てに進むに当たり、左右の腕で高さを変えて行う腕立て伏せが非常に有効で、私はプッシュアップバーを使用しています。ゆくゆくはプランシェにも使えます。

プッシュアップ種目の取り組み方については【参考】自重系トレーニング腕立て伏せのやり方を参考にしてください。

②ハンドスタンドプッシュアップ(逆立ち腕立て)

肩を中心に、広背筋、上腕、前腕を鍛えるトレーニングです。

壁に向かって行いますが、空間でできるように慣ればバランスをとる筋肉も鍛えられます。

ハンドスタンドの各種目については【参考】自重系トレーニング逆立ち腕立て伏せのやり方【肩の鍛え方】を参考にしてください。

③スクワット

大腿筋を始め、下半身のほとんどを鍛えられます。

④レッグレイズ

横になって足を上げ下ろし、腹筋を鍛える種目です。

腹直筋、腹斜筋、腹横筋から下半身まで鍛えられます。

⑤ブリッジ

脊柱起立筋が鍛えられます。  

⑥プルアップ(懸垂)

広背筋を中心に肩、胸筋にも効果があります。鉄棒でなくても、ぶら下がれればどこでも出来ます。

プルアップの各種目についてはを【参考】自重系トレーニング懸垂のやり方【背中の鍛え方】で紹介しています。

6秒かけてゆっくり行う

すべての種目について、1回の動作に6秒以上の時間をかけて行います。

正しい姿勢から、「1、2」でゆっくり腕や足を曲げ、「3」でキープし、「4、5」でゆっくり戻り、「6」で正しい姿勢をキープする。といったイメージです。

特に意識するのは初めの姿勢に戻るときです。このとき筋肉は伸びる動き(伸張性収縮)が起きますが、これをネガティブ動作といい、ネガティブ動作に時間をかけるほど総負荷量が高まることが分かっています。

さらに、ゆっくりの動作を意識することで、曲げ伸ばししていない部位は常に同じ姿勢になるため、アイソメトリックトレーニングの効果も得られます。

アイソメトリックとは同じ姿勢で一定の負荷をかけ続けるトレーニングです。

回数とセット数

怪我をせず、機能的に鍛えることが目的ですから、正しい姿勢で行える回数×3セットをまずは目標に行いましょう。

正しい姿勢で10回以上、3セットできるようになったら、各種目の次のステージに進み、負荷を上げていきます。

10回に到達するまでには、1回や2回しかできない時期も経過するため神経系の強化と筋肥大の両方が得られ筋力が強化されます。

目的別の反復回数については【参考】筋トレで効果が出る1セットの回数や負荷の大きさとは?を参考にしてください。

十分にトレーニングを積んできた人で、筋肥大を求める人は、セット数にこだわらず筋肉が疲労困憊するまでを目標にするといいと思います。

筋肥大についての詳細は【参考】自重系トレーニングで筋肥大させる方法を参考にしてください。

セット間の休憩時間については初心者の人で2分、中級者以上で3分程度を目安に実施しましょう。
【参考】最も効果的な筋トレのインターバル(セット間の休憩時間)とは【何分?何秒?】

トレーニング頻度

一般的に超回復が起きるのは、48〜72時間と言われます。2日〜3日です。

超回復とは、破壊された筋肉が回復し、再生して以前より強くなることで、回復前のトレーニングは逆効果だと考えられています。

トレーニング頻度と筋肉の成長はそれほど関係なく、1週間単位の総負荷量が重要との研究もありますが、どちらも考慮して1週間に2〜3回が適切だと思います。

おわりに

自重系トレーニングは、子供からお年寄りまで、それぞれの筋力に合わせて行うことが出来ます。

場所を選ばず、短い時間でも出来ます。

お金もかからず、今すぐにでも始められます。

機能的な体を手に入れることは誰にとってもメリットがあることです。ウエイトトレーニングを中心に行う人も、ケガ予防の観点から組み入れてもらいたい種目です。

6種目それぞれの取り組み方についても順次紹介していきたいと思います。

トレーニングに合わせて必要なタンパク質の摂取については【参考】タンパク質の摂り方【一日の摂取量とタイミング】を参考にしてください。

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