初心者のためのプランシェ練習方法とコツ

プランシェの練習方法 トレーニング

腕立て伏せの姿勢から足を浮かせて腕だけで体を支えるプランシェ。体操では床や吊り輪で行う種目で、上水平や水平支持などと呼ばれます。

自重系トレーニングに取り組んでいる人にとっては憧れの種目です。

テレビで体操選手がやっているのを見たことはあるかもしれませんが、眼の前で実際にやっているところを見たことがある人は少ないのではないでしょうか。

かなりのトレーニング期間が必要ですが、やり続ければたどり着けない種目ではありません。

私自身、本格的に練習を始めて2年くらいかかりましたが、プランシェができるようになりました。(足を閉じたプランシェはまだ数秒の停止ですが・・・。)

初心者の私がプランシェができるようになるまでの練習方法をまとめましたので、これから始める人、既に取り組んでいるけど伸び悩んでいる人は参考にしてください。

プランシェの基本姿勢

まずはプランシェの基本的な姿勢について解説します。

プランシェの基本姿勢

腕立て伏せの姿勢をとり、肘をしっかりと伸ばします。

写真のように体を前傾させていきながら足を浮かせて、頭から足先までが地面と水平で一直線となる位置でキープします。

まだまだ未熟で腰が少し浮いていますが、一直線にするほど難易度が上がります。

ハンパなく肩への負担がかかりますが、かなり体を前傾させないと足を浮かせることはできません。

プランシェの練習方法

プランシェの種目

プランシェ完成までには徐々に負荷を上げていく必要があります。

種目により重心の位置が変わり肩への負担が増していきますので、難易度の低い種目からステップアップしていきましょう。

タックプランシェ

①手の幅は、肩幅か肩幅より少し広めに開きます。

②肘を伸ばして膝を曲げ、体を前傾させながら背中と床が水平になるように足を浮かせます。

③できるだけ長い時間静止します。

肘を曲げれば難易度がぐっと下がりますが、最終的なきれいなフォームに辿り着くためには必ず肘は伸ばしましょう。

プランシェの最初のステップですが、初めて取り組む人は力の入れ方も分からず1秒もキープ出来ないと思います。

床についた足でジャンプするようにして姿勢をとり、一瞬でもキープしたら足をついてまたジャンプするといった練習を繰り返すと少しづつですが静止時間が伸びてきます。

安全のために頭の下にクッションを敷くと、限界まで挑戦できます。

ある程度の筋力がついてから取り組んだ方がいいと思います。

私は【参考】自重系トレーニング腕立て伏せのやり方の片手腕立て伏せ(ハーフ)、【参考】自重系トレーニング逆立ち腕立て伏せのやり方【肩の鍛え方】のアンイーブンハンドスタンドプッシュアップのトレーニングを始めてから取り組みました。

タックプランシェ(片足伸ばし)

タックプランシェ(片足伸ばし)

①タックプランシェの姿勢をとります。

②片方の足を真っ直ぐに伸ばします。

③できるだけ長い時間静止します。

片足を伸ばす分、重心が足先側にずれるのでタックプランシェよりも更に体を前傾させてバランスをとる必要があります。

ストラドルプランシェ

ストラドルプランシェ

①手の幅はタックプランシェと同様に、肩幅か肩幅より少し広めに開きます。

②肘を伸ばして足を開いた腕立て伏せの姿勢をとり、体を前傾させながら背中と床が水平になるように足を浮かせます。

③写真では足が床から少し離れた位置でキープしていますが、できるだけ上半身から一直線になるようにしましょう。

④できるだけ長い時間静止します。

タックプランシェ(片足伸ばし)より重心が足側に移動するので、更に体を前傾させる必要があります。

プランシェ

プランシェ

ストラドルプランシェの姿勢から更に体を前傾させながら徐々に足を閉じていきます。

ここまで到達するのには私は2年以上かかりましたが、それでもまだほんの数秒静止できる程度です。

各種目への取り組み方

タックプランシェ3セットからスタートします。

静止時間10秒を目標に、各セット限界までの静止に挑戦します。

10秒間静止できるようになったらタックプランシェ(片足伸ばし)に進みます。

各種目について同様に行い、10秒間静止をクリアする度にステップアップして次の種目に進みましょう。

タックプランシェ(片足伸ばし)以降の種目に進んだら、その時に取り組んでいる種目3セットに加え、一つ前の種目を限界まで1セット実施すると高い負荷をかけられます。

例えば、ストラドルプランシェに取り組んでいる人は、ストラドルプランシェ3セットに加え、タックプランシェ(片足伸ばし)1セットを限界まで行います。

ただ、ストラドルプランシェからプランシェは難易度がかなり上がるため、ストラドルプランシェの足の開きを少し狭くするステップを間に挟んだほうが、心が折れずに進められるかもしれません。

セット間の休憩時間

プランシェは神経系を鍛えるトレーニングです。セット間の休憩時間は3〜5分とすると最大の効果が得られます。

その理由については【参考】最も効果的な筋トレのインターバル(セット間の休憩時間)とは【何分?何秒?】の記事の中でエビデンスを示しながら紹介していますので参考にしてください。

さらに、神経系のトレーニングって何?という疑問をお持ちの方は【参考】筋力トレーニングで神経系を強化する方法を参考にしてください。

トレーニングの頻度

筋肉の超回復は48〜72時間とされています。

プランシェでは肩周りの筋肉を中心として、胸筋と脊柱起立筋まで広範囲に使うので、2日から3日の休息日を挟み、1週間に2、3回となるように実施します。

ただ経験上、5日から1週間空けてやってみると記録がすごく伸びたりします。

自信にもつながるので、1ヶ月毎に長めの休息日をあえて作り、記録に挑戦してみるのもおすすめです。

プランシェのコツ

プランシェの基本姿勢については先に説明しましたが、一般人にとってはかなり難易度の高いトレーニングのためポイントをしっかり抑えることが重要です。

私も初めは見様見真似でやり始めましたものの、全くできる気配もなく力の入れ方もわからない状態でしたが、あるポイントを意識した頃から伸び始めました。

そのポイントとは次の2つです。

  • 肘をしっかり伸ばして肘裏を頭側に向ける
  • 背中を天井に向かって引き上げる

肘を伸ばして肘裏を頭側へ向ける

通常の腕立て伏せで体を下ろすとき、肘は体側から45度くらい開いて曲がると思います。

床を押して体を持ち上げたときは肘は外、肘裏は内側を向いた状態で肘を伸ばします。

この状態から肘を内側に絞り込むように足部側に向け、肘裏が頭部側に向くようにして肘をロックします。

背中を天井に向かって引き上げる

下の写真を見てください。

左側は背中を丸めるようにして天井に向かって体を引き上げています。両肩が背中を通してガッチリと固まり力が入りやすくなります。

右側は体が落ちて肩甲骨が出ている状態です。力をうまく入れることができません。

背中の丸め方

私がプランシェに取り組む中で、このポイントを一番重要視しています。

静止がきつくなってくるとだんだん背中が落ちてきますので、いかにこの姿勢がキープできるかがプランシェで力を正しく入れるコツになります。

以上の2つのポイントについて、毎回実施前に姿勢を確認してから取り組んでみてください。

必要なアイテム

熟練者になればアスファルトの地面でもできるので何も必要ありません。

ただトレーニングするときは限界までチャレンジするほうが効果的なため、マット、クッション、プッシュアップバーを使用することをお勧めします。

プッシュアップバー無しと、プッシュアップバー有りでは難易度が大きく違います。

まずはプッシュアップバー有りで慣れてから、プッシュアップバー無しに進むことをお勧めします。

「プランシェのコツ」のなかで肘裏を頭部側に向けると書きましたが、プッシュアップバーを使うと肘裏を頭部側に向けたときに手首もうまく固定できるためやりやすいと思います。

プッシュアップバーを使うときも使わないときも、手首にかかる負担は大きいため手首の準備運動は欠かさず行いましょう。

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